イベント情報_東アジア文化都市2016奈良

市民連携事業「日中韓3か国の和を創る、若者公開討論会&交流会」開催レポート


  

未来の日中韓3ヶ国の関係を考えた時、次世代を担う3ヶ国の若者が集い、寝食を共にしながらお互いの理解や絆を深めることが有益であると考え企画された今回のプログラム。9月22日から研修会や奈良の茶園でのお茶摘み体験、バーベキューなどを体験しながら、3泊4日を一つ屋根の下でともに過ごしました。
3日目のこの日は、「公開討論会&交流会」。
会場には大学生のほかに、社会人としてプログラムに参加した一般参加者の皆さん、そして討論会オーディエンスとして約30名が集まりました。
 
 

■実施日時:平成28年9月24日(土)
■場所:中部公民館
■主催:森の学舎
■討論会テーマ:「日中韓3か国の明るい未来について。何が必要か、何をすべきか、民間レベルで出来ること」

■プログラム
13:00 開場
13:30 団体・プログラムの紹介
14:15 対談/小関道幸氏 × 浜村知成氏
15:20 日中韓の未来を考えるディスカッション
16:20 まとめ、 合唱『糸』
17:00 終了

 

【実施プログラム】

 

 

団体・プログラムの紹介
  • 主催団体「森の学舎」代表の中岡孝子さん
  • 学生参加の皆さん
  • 一般参加の皆さん
  • 天理大学の住原教授

 

「森の学舎」代表の中岡孝子さんより開催趣旨のご説明。
「政治的には緊張状態にあり、話題に出すことも敬遠されがちな日中韓の関係について、草の根レベルでなら変えられることがあるはずだとこの活動を開始しました。相手を思いやる精神を育むための国際交流の場をつくりたいと夢を描き続けています。」
 
続いて大学生の皆さんによる自己紹介です。
AIESECやivoteといった学生組織に所属する方、ジャーナリストを志望者など、関西圏から世界に目を向ける学生たちに加えて、関西の学生に通う韓国人大学生2名が参加しました。
天理大学国際学部の住原教授からは「Face to Faceで一定期間交流があることで平和が促進されるということは大いに共感しています。私自身もこのような活動を応援したり、広げていきたいと思っています。」とエールが送られました。

 


 

対談/小関道幸氏 × 浜村知成氏

『サンデープロジェクト』立ち上げ時のメンバーでもあったテレビプロデューサーの小関道幸さんと、世界中を旅した経験をもとに戦争の原因となる諸問題に取り組む傍ら、京都でサムライをテーマにしたカフェ&バーを展開する浜村知成さんによる対談。
 
開始早々、小関さんはその日の朝刊の一面を見せながらこう切り出しました。
「皆さん、なぜ安倍総理がこのタイミングでキューバを訪れたのか、分かりますか?あなたはこのニュースをどう読み解きますか。日中韓の問題は日中韓だけでは解決できない。どうか国際人として世界中を飛び回り、『本物』に出会い、自分の目と鼻と耳を信じて、自分なりに真実を読み解く方法論を獲得してください。」
 
浜村さんが続きます。
「ユーラシア大陸を横断しながら僕が知ったことは、顔や建物の色や宗教がグラデーションのように繋がっていく世界の上に、『国境』など無いのだということ。『地球人』という、もう一つ上のアイデンティティーを持ってください。」
そして、「和」という共通認識を持つことの大切さについてこんなお話もしてくださいました。
「日本人は一般的に自己主張をあまりしないと言われますが、しかし『空気を読む、間を取る』という、調整役としては素晴らしく長けています。『和えるチカラ』は日本人の特性です。自分の強みを知り、『和の大国』のリーダー、まさに『大和』の精神で世界をつくっていく自覚を持ってください。」

 


 

日中韓の未来を考えるディスカッション

 

プロジェクターを用意し、まずは9月22~23日の活動を一緒に過ごした4名の中国からの留学生のビデオメッセージを再生します。
急遽、通学先の大学へ戻らねばなくなってしまった彼女たちですが、ビデオには主催者への感謝の気持ちや、2日間を通して気づいたことの、心のこもった言葉が詰まっていました。
「マスコミを通して知った日中関係のねじれしか印象にありませんでしたが、今回の交流によってそれが変わりました。国籍、民族などの偏見を捨て、この世に共に生きているという意識が大切だと気付きました。
メッセージのあと、会場の日本人の大学生が話してくれました。「昨日は僕の誕生日だったのですが、中国人の彼女たちが、韓国語でバースデーソングを唄ってくれました。中国でも、日本と同様に韓流ドラマが流行っているそうで、それで覚えたのだそうです。日本も中国も韓国も、みんな同じ感覚で日々を過ごしているんだと感じました。」
 
 
続いて、会場と韓国をスカイプでリアルタイムに繋ぎます。
小学3年生の男の子に続き、ソウル在住の男性、国文博士号取得者の男性。日中韓の関係を良くするためには、何が必要か?それぞれの意見を交換しました。


 

まとめ、合唱『糸』

 

最後に、討論会の振り返りです。
ある大学生の方の感想です。「お互いの利害関係などもあり政治的には難しい話も、個人レベルでは笑いながら話すことだってできた。自分の持っている正義と、同じくらいに相手の持っている正義を受け止めてあげる優しさを持ち続けることの大切さを、この討論会を通して強く感じています。まずはこの今をスタートとして世界に広げていくために、まずはこのプログラムを終えた明日から、具体的なアクションを起こしていきましょう。」
 
そして、音楽力や演劇などの芸術を通した社会活動を行う「あったかファミリー運動」よりご参加された4名の方のリードにより、中島みゆきさんの『糸』を、参加者全員で手をつなぎ合唱しました。
 
締めくくりに、全員で集合写真。
「みんなの輪、平和の和、『わ!』」と声を出しながら。

 
主催者の皆さん、ご参加の皆さん、素敵な時間を有難うございました。